Makeでノーコード・ワークフローを作る方法|初心者でも実践できる業務自動化の完全ガイド

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近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が企業の重要課題となる中、プログラミング知識がなくても業務を自動化できる「ノーコードツール」が注目を集めています。

経済産業省では、産業界のDX推進に向けて、「デジタルガバナンス・コード」に沿った様々な施策を展開しています。このような背景から、業務効率化を実現する手段として、ノーコードでワークフローを構築できる「Make(旧Integromat)」の活用が広がっています。

本記事では、Makeを使ったノーコード・ワークフローの作り方について、編集部が実際に使用した経験を交えながら、初心者の方でも理解できるよう丁寧に解説していきます。

目次

Makeとは?ノーコードで業務を自動化する万能ツール

「make」は、あらゆる業務をノーコードで効率化・自動化するためのツールです。makeを使用すると、複数のウェブアプリケーションを接続して、1つの自動化されたワークフロー(シナリオ)を作成できます。

Makeの3つの特徴

特徴詳細
ビジュアルプログラミングドラッグ&ドロップで直感的にワークフローを作成
豊富な連携アプリ約1,500以上のアプリ・サービスと連携可能
柔軟な条件分岐複雑な業務フローも視覚的に設計できる

編集部でMakeを初めて使った際、最も印象的だったのは、プログラミング経験がないメンバーでも、1週間程度で基本的なワークフローを作成できたことです。視覚的にワークフローを組み立てられるため、「こうしたらこう動く」という流れが理解しやすく、学習曲線が非常になだらかでした。

なぜ今、ノーコード・ワークフローが注目されるのか

ノーコード/ローコード開発が注目される背景には、足元で企業にDXの推進が求められていることがあげられる。実際に、以下のような課題を抱える企業が増えています:

  1. 人材不足の深刻化 – IT人材の確保が困難で、社内でシステム開発ができない
  2. 業務効率化の必要性 – 繰り返し作業に時間を取られ、本来の業務に集中できない
  3. 変化への迅速な対応 – ビジネス環境の変化に合わせて、素早くシステムを改修したい

編集部でも、毎日の定型業務に追われ、クリエイティブな仕事に時間を割けないという課題がありました。Makeの導入により、記事公開後のSNS投稿やデータ集計などの定型業務を自動化し、月間約20時間の作業時間削減を実現できました。

Makeで使う基本用語を理解しよう

ワークフロー作成を始める前に、Makeで使用される基本的な用語を理解しておきましょう。

必須用語集

用語説明具体例
シナリオ(Scenario)自動化したい一連の作業の流れ全体「メール受信→データ抽出→スプレッドシート記録」という一連の流れ
モジュール(Module)シナリオを構成する個々の処理ブロックGmail、Slack、Googleスプレッドシートなどのアプリアイコン
トリガー(Trigger)シナリオを開始させるきっかけ「新しいメールを受信したら」「フォームが送信されたら」など
アクション(Action)トリガーの後に実行される処理「メッセージを送信する」「データを記録する」など
フィルター(Filter)条件に応じて処理を分岐させる機能「件名に『重要』が含まれる場合のみ」など

【実践】Makeでワークフローを作る7つのステップ

それでは、実際にMakeでワークフローを作成する手順を、具体例を交えながら解説します。今回は「Googleフォームの回答をSlackに通知する」というシンプルなワークフローを例に説明します。

ステップ1:Makeアカウントの作成とログイン

まず、makeの公式ウェブサイト(https://www.make.com/en)にアクセスし、新しいアカウントを作成します。無料プランでも月1,000回の操作が可能なので、まずは無料で試してみることをおすすめします。

ステップ2:新しいシナリオの作成

Makeにログインし、ダッシュボード画面右上にある「Create a new scenario」ボタンをクリックします。すると、中央に大きなプラス(+)ボタンだけが表示された、シナリオエディタ画面が開きます。

ステップ3:トリガーモジュールの設定

  1. 中央の「+」ボタンをクリック
  2. 検索窓に「Google Forms」と入力
  3. 「Watch Responses」を選択(新しい回答があったときに起動)
  4. Googleアカウントとの連携を許可

編集部では最初、この連携設定で戸惑いましたが、画面の指示に従って進めれば問題なく設定できました。

ステップ4:アクションモジュールの追加

トリガーの右側に表示される「+」ボタンをクリックし、次のアクションを追加します:

  1. 「Slack」を検索して選択
  2. 「Create a Message」を選択
  3. Slackアカウントと連携
  4. 投稿先のチャンネルを選択

ステップ5:データのマッピング

前のモジュールから受け取ったデータを、パズルのピースをはめるように後のモジュールの設定項目に割り当てる作業を「マッピング」と呼びます。

Slackメッセージの内容に、Googleフォームの回答データを挿入します:

新しい回答がありました!
名前:{{1.name}}
メールアドレス:{{1.email}}
お問い合わせ内容:{{1.message}}

ステップ6:テスト実行

設定が完了したら、画面左下の「Run once」ボタンをクリックしてテストを実行します。実際にGoogleフォームに回答を入力し、Slackに通知が届くか確認しましょう。

ステップ7:シナリオの保存と有効化

テストが成功したら、以下の手順で本番運用を開始します:

  1. シナリオに名前を付けて保存(例:「フォーム回答通知」)
  2. スケジュール設定(リアルタイム or 定期実行)
  3. 「ON」ボタンをクリックして有効化

Makeワークフローの実践的な活用例

編集部では、以下のようなワークフローを実際に運用しています:

1. コンテンツ公開の自動化フロー

ステップ処理内容
トリガーWordPressで記事が公開される
アクション1記事情報をGoogleスプレッドシートに記録
アクション2TwitterとFacebookに自動投稿
アクション3編集チームのSlackに完了通知

2. 問い合わせ対応の効率化

  • メールでの問い合わせを自動でカテゴリ分類
  • 担当者への振り分けとSlack通知
  • 対応状況をスプレッドシートで一元管理

3. データ集計の自動化

月次レポート作成時、複数のツールからデータを自動収集し、定型フォーマットに整形する作業を自動化。これにより、従来3時間かかっていた作業が10分程度に短縮されました。

ワークフロー作成時の5つのコツ

1. シンプルから始める

最初から複雑なワークフローを作ろうとせず、シンプルなシナリオでも十分な効果を得られます。例えば、「トリガー配信」や「ステップメール」といった基本的な仕組みを活用するだけで、リードとの継続的な接点を維持できます。

2. エラーハンドリングを忘れずに

Makeのシナリオでは、各モジュールにのエラーハンドラを追加しておく事で、モジュールがエラーになった場合の処理を予め指定できます。

3. モジュールに分かりやすい名前を付ける

モジュールを名を変更しておくとシナリオの内容が明瞭になります。※日本語も登録できますので、変更しておくととても見やすくなります。

4. 定期的なメンテナンス

連携しているサービスのAPI仕様変更などにより、動作しなくなることがあります。月に1回程度は動作確認を行いましょう。

5. ドキュメント化

作成したワークフローの目的や処理内容を文書化しておくと、チームでの共有や引き継ぎがスムーズになります。

よくある課題と解決方法

Q1. どんな業務から自動化すべき?

A. まずは「繰り返し発生する」「ルールが明確」「手作業でミスが起きやすい」業務から始めることをおすすめします。例えば、データの転記作業や定型メールの送信などが該当します。

Q2. 無料プランで足りる?

A. makeは、基本無料で利用できるサービスです。毎月1,000回以上の操作や、複雑な自動化を実現するには有料プランの加入がおすすめです。編集部では、最初は無料プランで始め、効果を実感してから有料プランに移行しました。

Q3. プログラミング知識は本当に不要?

A. 基本的な自動化であれば、プログラミング知識は不要です。ただし、より高度な処理を行いたい場合は、JSONやJavaScriptの基礎知識があると便利です。

テンプレートを活用して効率的にスタート

makeでは、初心者でも簡単に使える何千もの無料のワークフロー自動化テンプレートを利用することができます。

おすすめテンプレート

  1. 営業効率化テンプレート
    • CRMとメールの連携
    • 商談情報の自動更新
  2. マーケティング自動化テンプレート
    • SNS投稿の一括管理
    • リード情報の自動収集
  3. バックオフィス効率化テンプレート
    • 請求書の自動作成
    • 勤怠データの集計

まとめ:スキルアップの第一歩を踏み出そう

Makeを使ったノーコード・ワークフローの作成は、プログラミング経験がない方でも十分に習得可能なスキルです。経済産業省は「産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進」というものを発表しました。そのなかで、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革する」と定義づけています。

このような時代において、ノーコードツールを使いこなすスキルは、今後ますます重要になってくるでしょう。編集部の経験から言えることは、「まず始めてみること」の大切さです。最初は簡単なワークフローから始めて、徐々に複雑な自動化にチャレンジしていけば、必ずスキルアップにつながります。

Makeは無料で始められるので、この記事を読んだ今が、新しいスキル習得の絶好のタイミングです。ぜひ、第一歩を踏み出してみてください。業務効率化とスキルアップの両方を実現できる、素晴らしい体験が待っています。


本記事は、LIFキャリア編集部が実際にMakeを使用した経験をもとに作成しました。ツールの仕様や価格は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。

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