20代後半・第二新卒の転職で失敗しない！成功に導く10のコツと注意点

20代後半で転職を考えているけれど、「もう第二新卒ではないから厳しいかも」「失敗したらどうしよう」と不安に感じていませんか？

実際のところ、20代後半は転職成功者に占める割合が最も大きく、転職市場においてもニーズの高い年齢層です。ただし、20代前半とは企業が求める要素が異なるため、適切な戦略が必要になります。

この記事では、数百名の転職成功者を見てきた編集部が、20代後半・第二新卒の転職で失敗しないための具体的なコツを徹底解説します。

20代後半の転職は本当に厳しいのか？データで検証

転職成功者の実態

パーソルキャリア株式会社の調査によると、転職成功者のうち20代後半が最もボリュームの大きなゾーンであることが分かります。具体的には、25～29歳の層が転職成功のボリュームゾーンであり、4割近くを占めています。

また、厚生労働省が公表した「令和4年 雇用動向調査結果の概要」では、25～29歳の男性のうち15.3％が、女性は14.1％が転職していることが分かります。

編集部コメント：これらのデータから、20代後半の転職は決して珍しいことではなく、むしろ多くの方が成功していることがわかります。「転職が厳しい」というイメージは、準備不足による失敗例が目立つだけかもしれません。

第二新卒はいつまで？定義を正しく理解しよう

「第二新卒」という言葉に法的なものなどハッキリとした定義はありません。一般的には「新卒で入社してから3年以内のビジネスパーソン」を指すことが多いようです。

分類	定義	年齢目安	社会人経験
第二新卒	新卒入社から1～3年以内	25～26歳程度	あり（短期間）
既卒	学校卒業後、正社員経験なし	制限なし	なし
中途採用	一定の社会人経験あり	制限なし	あり（長期間）

企業によっては、漠然と「若手」を指しているケースもあるので、新卒で入社後3年以内に当てはまらないからといって、「第二新卒歓迎」の求人に応募できないというわけではありません。

20代後半の転職が「厳しい」と言われる3つの理由

1. 企業が求める人物像の変化

20代前半の場合は、第二新卒といった枠があるように、新卒採用に近いイメージで企業は採用します。一方、20代後半になると、ポテンシャルというよりもそれまで培ってきたスキルや経験に期待が寄せられやすくなってきます。

2. アピールポイントを見つけるのが難しい

20代後半の転職が難しいと言われるのは、アピールポイントを見つけるのが難しいことが理由の一つです。新卒や「第二新卒」と言われる20代前半までは、将来の成長を期待した採用のため「ポテンシャル採用」が中心です。

3. 即戦力への期待

20代後半になると、転職市場の様相は変わります。具体的には、企業はより具体的なスキルと実務経験を求めるようになります。

編集部コメント：しかし、これらの「厳しさ」は裏を返せば「チャンス」でもあります。適切な準備をすれば、20代後半ならではの強みを活かして転職を成功させることができます。

20代後半・第二新卒転職の失敗パターン5選

失敗パターン1：転職理由が曖昧

転職する理由を会社や他人のせいにしていると転職に失敗しやすくなります。転職理由を「会社の雰囲気に馴染めなかった」「人間関係が上手くいかなかった」と他責思考で考えていると、転職しても同じことを繰り返してしまう傾向があります。

実際の失敗事例：

「上司と合わないから転職したけれど、転職先でも人間関係で悩むことになった。結果的に1年で再転職することになり、履歴書に傷がついてしまった」（27歳・営業職）

失敗パターン2：企業研究不足

20代でよく見られる転職の失敗例は、転職先での人間関係がうまくいかないことです。20代の転職者は、キャリアアップや給料面などの待遇を重視することが多く、職場の雰囲気や職場環境を見逃してしまう傾向にあるようです。

失敗パターン3：短期間での転職を繰り返す

早期退職を繰り返すほど「すぐに辞めてしまうのではないか？」と採用担当者に懸念されやすく、自分の理想のキャリアを形成するのが難しくなります。

失敗パターン4：給与だけを重視

年収は370万から280万へと、かなり下がってしまいました。転職当時は、とにかく営業を辞めたい気持ちが強く、年収ダウンを気にしていませんでした。しかし、転職して数年経った今も転職前の年収に到達していません。

失敗パターン5：キャリアビジョンの欠如

入社後「どうなりたいのか」を考えずに転職活動をしている人も、失敗する傾向があります。ビジョンが明確でなければ、面接官から入社後のキャリアビジョンを質問されたときに答えられないのです。

編集部コメント：これらの失敗パターンは、いずれも事前の準備不足が原因です。逆に言えば、適切な準備をすることで回避できる失敗ばかりなのです。

転職を成功させる10のコツ

コツ1：徹底的な自己分析を行う

20代後半の転職では徹底的な自己分析が重要です。自己分析を行えば自分の強みや価値観、仕事の考え方などを把握できます。

自己分析のチェックポイント：

• これまでの業務経験と成果
• 身につけたスキルと知識
• 価値観と仕事に求めるもの
• 将来のキャリア目標
• 転職で実現したいこと

コツ2：転職理由をポジティブに整理する

2回目の転職では退職理由はポジティブに伝え、志望動機はキャリアプランに沿わせることが重要です。

NG例	OK例
「上司と合わなかった」	「より成長できる環境で挑戦したい」
「給料が安かった」	「スキルに見合った評価制度のある会社で働きたい」
「残業が多かった」	「効率的な働き方でより成果を出したい」

コツ3：企業研究を徹底的に行う

転職先の企業について、以下の観点から詳細に調査しましょう：

• 企業の事業内容と将来性
• 企業文化と価値観
• 働き方と労働環境
• 評価制度とキャリアパス
• 職場の雰囲気と人間関係

コツ4：業界・職種の将来性を見極める

特定の業界や職種における専門知識も重要視されます。転職先の業界や職種が今後どのような発展が見込まれるかを調査することが重要です。

コツ5：スキルアップへの取り組みを示す

現在取り組んでいることなどを交えればさらに効果的です。転職活動中もスキルアップに取り組んでいることをアピールしましょう。

コツ6：複数の転職ルートを活用する

転職方法	メリット	適用場面
転職エージェント	専門的なサポート	初めての転職
転職サイト	豊富な求人情報	幅広く探したい場合
リファラル採用	内部情報を得やすい	人脈がある場合
直接応募	熱意を伝えやすい	志望度が高い企業

コツ7：面接対策を入念に行う

第二新卒の人は社会人経験が浅いことが前提なため、経験よりも「入社後の活躍や成長のポテンシャルがあるか」が重視されます。

面接でのアピールポイント：

• 前職での具体的な成果
• 課題解決への取り組み方
• 学習意欲と成長性
• 志望企業への熱意

コツ8：在職中に転職活動を行う

現職を退職してから転職活動をする人もいますが、その期間は仕事をしていないブランク期間と見なされます。ブランク期間は、長くなればなるほど企業の不信感が大きくなり転職が不利になる恐れがあります。

コツ9：転職の時期を戦略的に選ぶ

新年度が4月から始まる企業が多いことから、例年2月から3月頃、転職市場が活発になる時期です。

転職活動に適した時期：

• 2～3月：新年度に向けた採用が活発
• 9～10月：下半期スタートの採用
• 求人が増える時期を狙って活動開始

コツ10：長期的なキャリアプランを描く

一定の社会人経験があるため、自分が目指す方向性や価値観が採用企業とマッチしているかが重要視されます。

編集部コメント：これらのコツは、弊社がサポートしてきた転職成功者の共通点でもあります。特に自己分析とキャリアプランの明確化は、20代後半の転職では必須と言えるでしょう。

20代後半転職の成功事例

事例1：営業職からマーケティング職へのキャリアチェンジ

Aさん（28歳・男性）の場合：

• 前職：不動産営業（3年）
• 転職先：IT企業のマーケティング職
• 成功のポイント：独学でマーケティングを学び、資格を取得。前職の営業経験をマーケティングに活かせることをアピール

「営業で培った顧客ニーズの把握力と、独学で身につけたデジタルマーケティングの知識を組み合わせて、新しい領域で挑戦したいと思った。面接では具体的な学習計画も示した」

事例2：第二新卒から大手企業への転職成功

Bさん（26歳・女性）の場合：

• 前職：中小企業の経理（2年）
• 転職先：大手商社の経理部
• 成功のポイント：簿記1級取得と前職での業務効率化の実績をアピール

「前職では小さな会社だったからこそ、幅広い業務を経験できた。その経験と資格取得への努力を評価してもらえた」

女性の20代後半転職で注意すべきポイント

20代女性の転職傾向は、年代によって微妙な違いがみられます。20代前半では、「労働条件が悪い」（15.6％）や「職場の人間関係」（13.3％）、「収入が少ない」（9.1％）という理由が比較的高い割合を示しています。20代後半になると、それらと併せて「仕事の内容に興味を持てず」（9.0％）・「能力・個性・資格を生かせず」（6.1％）・「結婚」（5.3%）を理由とする割合が高くなります。

女性特有の注意点：

• ライフイベント（結婚・出産）を見据えたキャリア設計
• 育児支援制度の充実度
• 女性活躍推進の実績
• ワークライフバランスの実現可能性

業界別・転職成功のポイント

IT・Web業界

求められるスキル：

• プログラミング言語の習得
• デジタルマーケティングの知識
• データ分析スキル

アピールポイント：

• 学習意欲の高さ
• 新しい技術への適応力
• チームワーク

金融業界

求められるスキル：

• 金融知識と資格
• 数字への強さ
• コンプライアンス意識

アピールポイント：

• 責任感の強さ
• 正確性と継続力
• 顧客対応力

製造業

求められるスキル：

• 品質管理の知識
• プロジェクト管理能力
• 改善提案力

アピールポイント：

• 実務経験の具体性
• 効率化への取り組み
• チームでの成果

転職活動でよくある質問と回答

Q1. 20代後半で未経験業界への転職は可能？

A. 20代後半で未経験職種・業界へ転職する方は多くいます。ただし、転職先で活躍できる根拠を示すことが重要です。

Q2. 転職回数が多いと不利になる？

A. 20代のうちでも2回目なら全然気にしない」という声を多く聞きます。ただ、声を揃えて「2回目なんだし、退職理由や転職したい理由（志望動機）はしっかり持っていてほしいということです。

Q3. 年収アップは期待できる？

A. 20代女性は、ほかの年代の女性と比べて「賃金が1割以上増加」した割合がやや高いというデータもあります。適切な企業選択により年収アップは十分可能です。

まとめ：20代後半の転職を成功に導くために

20代後半・第二新卒の転職は決して厳しいものではありません。重要なのは、年代に応じた適切な戦略を立てることです。

転職成功の3つの柱：

1. 自己理解の深化：スキル・経験・価値観を明確に把握する
2. 市場理解の向上：業界動向と企業ニーズを正確に理解する
3. 戦略的な活動：計画的かつ継続的な転職活動を行う

マイナビ転職に掲載されている全求人のうち、約80％が「第二新卒歓迎」としています。つまり、多くの企業が20代後半の転職者を積極的に採用したいと考えているのです。

編集部からのメッセージ： 転職は人生の重要な決断です。焦らず、しっかりと準備をして臨むことで、必ず良い結果につながります。この記事でご紹介したコツを参考に、理想のキャリアを実現してください。

弊社LIFキャリアでは、20代後半・第二新卒の転職成功事例を数多く紹介しています。他の記事もぜひ参考にして、転職活動を成功させてください。

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参考資料：

• 厚生労働省「令和4年 雇用動向調査結果の概要」
• パーソルキャリア株式会社「転職成功者の平均年齢調査【最新版】」
• マイナビ「中途採用状況調査2023年版（2022年実績）」