飲食から転職するならどこ? プロがおすすめを紹介します!

この記事では、飲食業界から転職を考えている人におすすめの職種や業界、評価されるスキルや経験について詳しく解説しています。

選考対策のアドバイスや注意点、キャリア形成についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

飲食から転職するなら営業職がおすすめ

結論から言うと、営業職は未経験からでも挑戦しやすく、飲食業界で培ったスキルを活かしやすい職種ですので、おすすめです！

特に20代の方は未経験の業界でも挑戦しやすく、30代以上でも、店長などの店舗マネジメント経験があれば転職しやすくなります。

営業職への転職を考えるなら、以下の業界がおすすめです。

おすすめの業界：

上記の4つは、無形商材を扱うためおすすめです。

なぜなら、無形商材を扱う法人営業を経験することで、転職市場での市場価値が上がりやすいからです。

また、市場価値が上がれば、転職後に活躍できる業務の幅も広がります。

市場価値を上げるなら無形商材の法人営業がおすすめ!

転職者：

なぜ無形商材の法人営業を経験すると市場価値が上がるのですか?

筆者：

良い質問ですね！理由はいくつかありますが、「ソリューション営業」を経験できるのが大きなポイントです。

転職者：

ソリューション営業って何ですか?

筆者：

お客様のニーズや課題を聞き出し、その解決策（ソリューション）を提案する営業スタイルのことです。これはビジネス全般に必要な考え方なんですよ。例えば、無形商材の法人営業でソリューション営業を経験すると、マーケティング職への転職も可能になります。マーケティング職は、なぜ相手に認知されないのか、その商品を購入してもらうためにはどんな媒体や提案が必要かを考える職種です。つまり、無形商材の法人営業とマーケティング職の業務内容は非常に似ています。そのため、無形商材の法人営業を経験することで、マーケティング職への転職も視野に入れることができるのです。

転職者：

なるほど！どこでも重視されるスキルが身につくから、市場価値も高まるのですね！

筆者：

そうなんです。飲食業界からの転職先として無形商材の法人営業職は非常におすすめですが、営業経験者との競争があるため難易度は高めです。飲食業界の業務と営業職の業務には親和性が低いこともその要因です。しかし、現職や前職でどのように課題を発見し、それを解決したかを言語化できれば、内定を獲得することは可能です。

転職者：

無形商材の法人営業の魅力は分かりましたが、実際に転職できるのか不安です。

筆者：

無形商材への転職難易度が高いことは事実ですが、「現在の経験で活かせる部分は何か」「なぜ無形商材の法人営業に挑戦したいのか」を徹底的に自己分析すれば、内定を勝ち取ることはできます。ただし、「徹底的な」自己分析を1人で行うのは難しいです。客観的な視点が欠けたり、深掘りするポイントが偏ってしまうことがあるからです。そこで、自己分析や選考対策をプロにサポートしてもらうことをおすすめします。転職エージェントを利用することで、効率的かつ効果的な自己分析ができ、内定を勝ち取る確率が高まります。

営業職以外でおすすめな職種・業界

飲食業界から転職を考えている方に、営業職以外でおすすめの職種や業界を3つご紹介します。

それぞれの理由を詳しく説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

事務系職種

事務系職種はワークライフバランスが取りやすく、未経験からでも挑戦しやすい職種としておすすめです。

しかし、パソコンスキルが必須になることが多く、年収が低い傾向にあります。また、雇用形態は派遣になることが多いため、年収や安定を求める方には向かないかもしれません。

事務系職種に未経験で転職する際は、資格を取得することで有利になる場合が多いです。特に以下の4つの資格がおすすめです。

どの業界に転職するかによって必要な資格や持っておいた方が良い資格は異なるため、参考にしてくださいね。

エンジニア

エンジニア職の中には、未経験でも受け入れてくれる企業があります。特に20代の若手は活躍しやすい環境が整っています。

ただし、最初の2〜3年は夜勤保守の業務を担当することもあり、プログラミングにしっかり向き合って勉強する覚悟が必要です。

最近では、プログラミングスクールに通って知識を身につけてから未経験で転職する人も多くなっています。

今後もIT業界の人材不足は続くと予想されるため、スキルを身につけて経験を積むことでエンジニアとしてのキャリアを築くことが大いに可能です。

接客販売

飲食業界以外の接客販売では、これまでの経験を活かしながら、お客様への提案力や売上を上げるための課題解決力、相手のニーズを汲み取る力などのポータブルスキルが身につくためおすすめです。

具体的な職種としては、アパレルやウエディングなどが挙げられます。

また、接客スタイルが似ていれば、ホテル業界なども転職しやすいでしょう。

異業種への転職を考える際、自分に合った企業を見つけるのが難しいと感じる方も多いかと思います。しかし、適切な企業選びができないと、ライフスタイルに合わないブラック企業やキャリアを築けない企業に転職してしまうリスクがあります。

そのため、プロの転職エージェントを利用することをおすすめします。転職エージェントでは、あなたに合った企業や求人を紹介してもらえるので、安心して転職活動を進めることができます。

飲食から転職する人に多い転職理由

飲食業界からの転職を考えるとき、他の人はどんな理由で転職を決意したのか気になることがあるかと思います。

ここでは、飲食業界から転職する人に多い理由を紹介します。

長時間労働

飲食店は長時間営業していることが多く、ワークライフバランスが取れないと感じる人が多いようです。

さらに、飲食店の多くは土日も営業しているため、カレンダー通りに休むことが難しいのが現状です。

人手不足が深刻な場合、長時間の労働や過重な業務が続くため、転職を考える人が増えているようです。

体力的につらい

飲食店では長時間の立ち仕事が多く、体力的な負担を感じる人が少なくありません。

さらに、飲食業界では従業員の入れ替わりが激しく、特にチェーン店などでは人手不足が深刻です。そのため、少ない人数でシフトを回すことが多く、残った従業員に過剰な負担がかかることも。

力仕事も多いため、足腰に負担がかかりやすく、それが原因で退職する人も多いです。

人間関係がつらい

どの業界でも人間関係の悩みはつきものですが、飲食業界でも同様です。

特に飲食店では従業員数が限られているため、一人でも気が合わない人がいると仕事が辛く感じられます。

また、職場によっては上下関係が厳しかったり、体育会系のノリが強いところも多く、そのような環境にストレスを感じる人もいます。

将来性がない

一般的なビジネスでは接客スキルよりも汎用的なスキルが重視されることが多いです。

しかし、飲食業界では接客スキルや対人スキルは身につくものの、ビジネスマナーや課題発見力といった汎用的なスキルがあまり身につかないことが多いです。

そのため、将来に対する不安を感じる人も少なくありません。

このような悩みを抱えている場合、「汎用的なスキル」を自分の中で明確に定義することが大切です。再現性のあるスキルは数多くありますが、その中でも自分が身につけたいものは何か、それをどのようにして習得できるかを調べてみることをおすすめします。

年収が上がらない

「年収が上がらない」という理由で飲食業界から転職を考える人が多くいます。

令和4年度の賃金構造基本統計調査によると、飲食業界の平均年収は約257万円です。

一方、令和4年度の日本全体の平均年収は311.8万円であり、飲食業界の平均年収は比較的低い傾向にあります。

また、飲食業界では業務がマニュアル化されていることが多く、正社員としてキャリアを積んでも給料がなかなか上がらないことが多いようです。

では、どうすれば年収を上げられるのでしょうか？

年収を上げるためには、自分の市場価値や希少価値を高め、マーケットで求められる人材になる必要があります。

無形商材の法人営業を経験するのが一番の近道ですが、しっかりとキャリアプランを立てれば、無形商材の法人営業を経験しなくても年収を上げることは十分可能です。

キャリアプランの立て方

これらのステップを踏むことで、戦略的に年収を上げていくことができます。

飲食から転職するときに評価されるスキル・経験

飲食業界から異業界へ転職する際には、以下のようなスキルが評価されます。

転職を考える際には、これらの経験を言語化し、他者に伝えられる状態にしておきましょう。

どのようなスキル・経験をアピールする場合でも、客観的にアピールポイントがわかるようにすることが大切です。専門用語は避け、なるべく定量的に伝えると良いですよ。

上記のような、異業界でも再現性の高いスキルや経験は評価されやすいです。

特に重要なのは、個人や店舗に関わらず売上を意識してどのように仕事をしていたのかを正確に伝えることです。

もちろん、どのような職種に転職するかにもよりますが、このような経験や課題解決力は多くの仕事で求められます。

個人・店舗全体の売上に貢献した経験

飲食店で働いていると、少なからず店舗の売上に貢献しているはずです。

しかし、意識して取り組んだことや、実施した取り組みの中で定量的な成果があったものは転職時にアピールポイントになります。

目標達成のための計画と行動は、どのような業界・職種でも評価されるからです。

例えば、お客様満足度向上のためにアンケートを実施したり、メニューを改善したなどの経験があれば、その目標と結果を忘れずに職務経歴書に記載しましょう。もちろん、面接でも話せるようにしておくことが大切です。

マネジメント力

他の従業員のマネジメントを経験したことがある場合、その経験をしっかりとアピールしましょう。

これは「汎用スキル」の一つで、どの業界・職種でも評価される能力です。

具体的に何人をマネジメントしたのか、どのような施策を実施し、結果として従業員にどのような変化があったのかを伝えることが大切です。

リーダーシップと混同しがちですが、マネジメントは自主的な働きかけではなく、目標達成のためのサポートを行うことです。

売上管理・在庫管理の経験

責任者として売上管理や在庫管理を経験したことがあるなら、それを忘れずにアピールしましょう。

目標達成に向けて責任を持ってコミットした経験は非常に評価されます。

具体的にどれくらいの期間、どのように売上や在庫管理を行ったのか、どのように売上が伸びたのかを記載しましょう。

売上に関しては前年比や目標達成率を含めると、成果がより客観的に伝わりやすくなります。

飲食から転職するときの選考対策

飲食業界から他の業界へ転職する際には、志望動機や自己PRが非常に重要です。

ここでは、具体的な選考対策について詳しく解説していきます。

志望動機

転職面接で志望動機を答える際に重要なのは、前職を辞めたいという理由を伝えるのではなく、なぜこの業界・職種・企業に挑戦したいのかを明確に伝えることです。

「嘘をつきたくない」と感じる転職者も多いですが、嘘をつくこととポジティブに言い換えることは別です。

たとえ飲食業界を辞めたいという気持ちが転職を決意した理由だったとしても、ここではあくまでなぜこの企業に転職したいのかを答えましょう。

ポイントは「その企業がなぜ自分にとって魅力的なのか」と「自分がどのように貢献できるか」を掛け合わせて伝えることです。企業側にとって自分を採用するメリットを提示することが重要です。

自己PR

自己PRでは、「自分がどのように貢献できるか」を具体的に伝えることが重要です。

先に述べた、飲食業界からの転職で評価されるスキルや経験を具体例を交えて話すと良いでしょう。

特におすすめなのは、個人予算や売上アップのために取り組んでいたことや工夫していたことをアピールすることです。

例えば、売上アップのためにお客さんにもう1品デザートを勧めていたというエピソードなども有効です。

また、月間の売上予算から逆算して行動していた経験など、他の職種でも活かせるスキルを伝えるのも効果的です。

未経験の職種でも、飲食業界で培ったスキルや経験をどのように活かせるかを具体的に伝えることが大切です。

履歴書・職務経歴書

履歴書は通常通りに作成し、職務経歴書には店舗のメンバー数や店舗規模を具体的に記載しましょう。客席の数や敷地面積など、詳細な情報を書くと丁寧で良いです。

実績も詳細に記載すると面接官が内容を把握しやすくなるので、しっかりと書いておきましょう。

店舗マネジメントや売上管理の経験がある場合は、「店舗売上実績」を必ず記載し、自己PRでは「どのように工夫して売上を管理したか」を具体的に伝えるのが良いですね。

販売員として働いていた場合は、以下の内容を自己PRとして記載しましょう。

これらのポイントを押さえて、履歴書や職務経歴書を作成することで、面接官にアピールできる内容になります。

選考対策の注意点

ここでは選考対策の注意点をご紹介します。

まず、飲食業界から一般企業に転職する際、転職先の職場環境や業務内容を具体的に想像するのは難しいかもしれません。そのため、実際にオフィスワークをしている友人などに職場環境や業務の流れについて話を聞いておくと良いでしょう。

逆に、面接官も飲食業界の業務内容やそこで培われるスキルについて詳しく知らないことが多いです。特に全く異業界からの転職の場合、具体的なイメージを持ちづらいことがあります。

そのため、自分がこれまでどのような業務をしてきたのか、その経験からどのようなスキルを身につけたのか、そしてそれを転職先でどのように活かせるかを具体的に説明することが重要です。

具体的に説明するためには、まず過去の業務の棚卸しを行い、成果や経験を細かく分解して言語化することが必要です。

年代別の飲食から転職する時のポイント

ここでは、飲食業界から異業種に転職する際のポイントを年代別に紹介します。ぜひ参考にしてください。

20代

20代での転職では、将来的なキャリアアップを狙うことができます。

なぜなら、20代は多くの企業で技術や知識を身につける段階とされているため、特別な経験やスキルがなくても、熱意ややる気を重視したポテンシャル採用を行っている企業が多いからです。

そのため、20代での転職は将来的なキャリアアップを目指して異業種に挑戦する絶好のチャンスと言えるでしょう。

30代・40代

30代・40代になると、一定の社会人経験があるため、転職先で即戦力として活躍できることが期待されます。そのため、面接の際にはこれまでの経験やスキルをどのように活かせるかを効果的にアピールすることが重要です。

実際に30代・40代で未経験業界に転職するのは難しいことが多いです。そのため、マネジメント経験など、業界や職種を問わずに活かせるスキルや経験、資格を取得しておくことがポイントとなります。

また、これらのスキルや資格を持っているだけでなく、面接でしっかりとアピールすることも大切です。

飲食から転職した後のキャリア形成

飲食業界から異業界へ転職した場合、どのようにキャリアアップを図っていけるのか、不安に思う方もいるでしょう。

そこで、過去に弊社が飲食業界からの転職を支援した方のキャリアパスの一例をご紹介します。ご自身のキャリアプランの参考にしてみてください。

飲食から人材業界への転職

居酒屋の店長として働いていたAさんは、次のようなキャリアパスを進んでいます。

実は、このようなキャリアパスは実現しやすいのです。

というのも、人材業界は比較的未経験の人材を受け入れやすい業界であり、中小企業よりも大手企業の方が未経験者を積極的に採用しているケースが多いです。

特に人材紹介の法人営業やキャリアアドバイザー職種、求人広告の営業職は、異業界からの転職がしやすい職種です。

飲食からリクルート社/ホットペッパー営業 (契約社員)への転職

飲食業界の販売員として働いていたBさんは、以下のようなキャリアパスを進んでいます。

リクルートへの転職難易度は高いですが、Bさんの場合、契約社員として経験を積むことでキャリアアップを実現しています。

飲食から転職したい人からよくある質問

資格があった方がいい?

相談者：

飲食から異業界に転職するとなると、どこへ行っても未経験なので不安です。資格を取った方が有利になりますか?

筆者：

40代でも異業界に転職できる?

相談者：

現在40代なのですが、異業界に転職することはできるでしょうか?

筆者：

もちろん可能です。しかし、転職先は同じサービス業などに限られるケースが多いです。面接官が重視するのは「再現性の高い経験・スキルがどれだけあるか」という点です。そのため、幅広い年齢層の顧客対応の経験を積み、コミュニケーションスキルを磨くことや、業務マネジメント経験を通じて数値管理力を身につけることが重要です。現職でこれらのスキルを意識して磨くことで、転職の成功確率を高めることができるでしょう。