入社3ヶ月で退職を考えてしまう新卒・中途社員へのアドバイス

この記事では、入社してわずか3ヶ月で退職を考えてしまう新卒や中途採用者に対し、仕事を辞めるべきか続けるべきかの判断基準について詳しく解説します。

また、入社3ヶ月で退職を考える原因と対処法、具体的な事例についても触れてますので、参照にしてください。

新卒3ヶ月での仕事辞めたい気持ちと転職の可能性

「新卒3ヶ月で辞めたくなってしまったけど、辞めると将来が不安…」と感じていますか？

「まだ入社して3ヶ月しか経っていないけど、どうしても耐えられない…」と思うことはありませんか？

多くの新卒が入社後3ヶ月でこのようなジレンマに直面します。しかし、たとえ短期間であっても転職は不可能ではありません。

現在の就職市場では、第二新卒や中途採用が活発であり、入社3ヶ月で辞めた場合でも再就職の道は開かれているのです。（注：第二新卒とは、大学卒業後、一度は就職したものの1-3年以内に退職した人を指しています）

初めての就職では新卒者にビジネスマナーを一から教える必要がありますが、第二新卒はすでに一定のビジネスマナーを身につけているでしょう。そのため、育成にかかるコストは比較的少ないのです。さらに、前職に固執しない柔軟性や吸収力を持つため、多くの企業が第二新卒の採用に積極的になっております。

また、第二新卒の採用では、スキルや経験よりも人柄や潜在能力などを重視しています。これは、将来的な成長や活躍を期待されるためです。そのため、短期間の勤務でスキルを積めなかったとしても、転職市場でのチャンスは十分にあります。

実際、厚生労働省の調査によると、第二新卒の転職成功率は約50～60%と高い水準です。これは、第二新卒が多くの企業にとって魅力的な採用対象であることを示しています。

新卒3ヶ月で転職を考える現状

以下のグラフをみてください。新卒3ヶ月で仕事を辞めたいと考える人が多いことを示しています。あなただけではなく、多くの新卒が同様の感情を抱いているのです。

引用元: ob総研『’21卒 入社半年の転職意識調査』

新卒全体の約34.0%が入社半年で転職を検討しており、そのうち47.2%が入社3ヶ月以内に転職を考え始めています。この理由としては、未熟な環境で成果を出せない時期があげられるでしょう。

新卒は社会人経験がなく、新しい環境での適応や未経験の業務に戸惑うのは自然なことです。そのため、自分を責めるのではなく、なぜ上手くいかないのか、なぜ辞めたいと感じるのかをしっかりと分析することが重要になります。

新卒3ヶ月で仕事辞めることを推奨できない理由

新卒や中途入社3ヶ月での仕事を辞めることが可能であることをお伝えしましたが、正直、新卒3ヶ月・中途入社3ヶ月での職を辞めることは推奨できません。

特に新卒3ヶ月では、スキルや経験がまだ充分に身についていない状態で仕事を辞めてしまうことになります。
すると、「すぐに辞めてしまうのでは？」と企業に懸念され、次の採用が困難になることがあります。中途入社であっても3ヶ月で辞めてしまうと、面接で「すぐに辞める人」と見なされがちで、そのイメージを払拭するのは非常に難しいです。

さらに、あまりにも短期間で業務を経験せずに転職すると、次の職場でも「思っていたのと違う」と感じることが多く、短期離職を繰り返してしまうこともあります。

それでは以下に、新卒3ヶ月で仕事を辞めることが推奨されない理由をあげていきます。

新卒3ヶ月で辞めるのが推奨できない理由

短期離職では紹介できる求人が少ないため、転職エージェントのサポートを受けにくいです。短期間での離職者に対して、転職エージェントも紹介できる求人が限られており、支援が難しくなります。

転職癖がついてしまうリスクがある

短期間で何度も転職を繰り返すと転職癖がつき、長期的なキャリア形成が難しいです。

人手不足のブラック企業に潜入する危険性がある

短期間で辞める人が多い会社は人手不足であり、そうした会社は労働環境が悪いブラック企業である可能性が高くなります。

このように、3ヶ月など短期で職を辞めてしまうと、転職エージェントからの支援も受けにくく、紹介される企業も人手が足りないブラック企業であるリスクが高まります。

例外　ブラック企業で働いている場合

ただし、現在ブラック企業で働いており、残業やパワーハラスメントなどで心身ともに追い詰められている場合は例外です。このような状況では、働き続けること自体が困難になるため、すぐにでも職を辞めることが推奨されます。

新卒・中途入社3ヶ月で退職を考えるべきケース

入社してから3ヶ月で仕事を辞めたいと考えることは、将来に対する不安を感じるものですね。基本的には、3ヶ月での退職が適切かどうかは、社内で解決可能かどうかが大きなポイントになります。

もし現在の職場での問題が部署移動などで解決できない場合は、退職を考えても良いでしょう。しかし、解決可能な課題であれば、もう少し時間をかけて検討してください。

以下は、新卒や中途入社3ヶ月で退職を考えるべきケースとなります。

心身への悪影響がある場合

過度な残業やパワーハラスメントなど、労働環境が原因で心身の健康が著しく損なわれている場合は、入社して3ヶ月であっても退職して問題ありません。健康を害してまで無理に働く必要はありません。

このような状況では、面接で退職理由を正直に話しても、人事は理解を示してくれることが多く、転職時のマイナス評価にはなりにくいです。

心身への悪影響がある時の対処法

まずは、労働環境を改善するため自分でできることを考え、行動を起こしましょう。ブラック企業の特徴に該当する場合や、健康を害する恐れがある時は、転職を検討してください。また、キャリアの専門家や転職エージェントに相談し、適切なアドバイスも求めてください。

新たなキャリアの可能性が見つかった場合

別のキャリアパスに魅力を感じ、明確なプランがある場合は、退職しても問題ありません。転職市場では、単なる勤続年数よりも「納得できる転職理由」が重要視されます。

3ヶ月で退職を考える場合でも、明確なキャリアビジョンがあり、合理的な意思決定であれば転職は可能です。しかし、「仕事がしんどい」というあいまいな理由での転職は成功しにくいので、注意が必要です。

新たなキャリアを目指す時の対処法

現職での経験を活かし、1年は粘り強く仕事を続けることも一つの方法です。職種について深く理解するために、外部の専門家からアドバイスを受けましょう。

加えて、キャリアプランを明確にしてから転職活動を行うことが、成功への道です。「やりたいことが見つかった」という理由で急いで退職するのではなく、少なくとも1年は現職での経験を積むことが推奨されます。計画的にキャリアプランを練り直し、転職活動を行うことで、転職の成功率を高めることができるでしょう。

新卒・中途入社3ヶ月で退職しないほうが良い場合

入社してから3ヶ月で、なんとなく退職したくなる気持ちに駆られることもあるでしょう。しかし、この気持ちに流されてしまうと、その後のキャリアに不利な影響を及ぼすこともあります。

退職を考えている方は、以下の点を考えながら、現職を続けたほうが良いかどうかを見極めてください。

職場の人間関係が厳しい場合

職場の人間関係に悩んでいるなら、新卒3ヶ月で退職するのは避けましょう。 職場の人間関係はどの仕事でも課題となり得るものです。2018年に行われたエン・ジャパンの調査によれば、83%の人が職場で人間関係の難しさを感じていると回答しています。

新卒3ヶ月では、学生生活との違いに戸惑い、人間関係に悩むのは自然なことです。まずは、現職で人間関係のストレスを解消する方法を模索し、それでも解決できない場合に転職を考えてください。

人間関係で悩む時の対処法

直接対話を通じて、相互理解を深めましょう。直接話すのが難しい場合は、異動や人事への相談を検討してください。転職エージェントやキャリアコンサルタントへの相談も有効です。もしくは自分の考え方を変え、仕事を割り切って相手の良い部分を見つけましょう。それでも解決できない場合は転職を検討してください。

働き方や条件に不満がある場合

働き方や条件面で不満があるなら、新卒3ヶ月での退職はおすすめしません。 新しい環境では誰もが緊張し、ストレスを感じやすいものです。そのため、通常よりも敏感になっていることもあります。

入社してみたら、期待と違う雰囲気や条件に直面することもありますが、これは新人によくあることです。新卒は仕事に慣れるまで時間がかかるため、帰りが遅くなることもあります。

働き方や条件に不満がある時の対処法

まず新卒として周囲の状況に敏感であることを理解しましょう。挨拶などを通じて顔を覚えてもらい、居心地の良い環境を作ります。転職を検討するのはそれからでも遅くはありません。

仕事にやりがいを感じない場合

仕事にやりがいを感じない場合も、新卒・中途入社3ヶ月での退職は避けましょう。 どんな仕事にもしんどさや退屈さを感じることはあります。特に新卒では、学生時代とのギャップに苦しむことも多いです。

仕事がつまらないと感じるのは普通ですが、それを理由にすぐに辞めてしまうと、どの仕事も長続きしないでしょう。まずは現状を改善するために自分なりの工夫を試みてください。

やりがいを感じない時の対処法

最初に与えられた仕事の中で、やりがいややる気を見つける方法を考えましょう。その際に自己分析をしてみてください。また思い切って休むことも大切です。それらに加え、目標を設定してモチベーションを維持してください。実際に全て試しても改善されない場合、転職を考えましょう。

以上のポイントを踏まえ、じっくりと自分の状況を考えることが、退職と転職を成功させる鍵となります。

新卒3ヶ月での退職後の実例について

入社して3ヶ月で退職するかどうかは、一筋縄ではいかない判断です。ここでは、新卒3ヶ月で退職した人たちの成功例と失敗例を交えて、どのような場合に退職が上手くいくのか、または失敗に終わるのかを探っていきます。

新卒3ヶ月で退職した人の成功例

成功例1: 鬱症状からの転職成功

新卒で入社したものの、1ヶ月で鬱の症状を感じるようになりました。人間関係が上手くいかないことが原因で、会社へ行くのが苦痛になっていました。当初は「3ヶ月で辞めるのは甘えだ」と自己反省もありましたが、限界を感じて退職を決意しました。

転職に際しては不安も大きかったですが、経験から自分に合う職場環境を真剣に考えました。その結果、次の会社では同僚も優しく、職場環境が格段に改善しました。今では積極的にキャリアアップを目指しています。この経験を通じて、自分の適職を見つけることができました。

成功例2: 試用期間を経ての意欲的な転職

試用期間終了と同時に、新卒で入社した会社を退職し、翌日から希望の業種への転職を果たしました。やりたいことが明確に見つかったため、今の職場では意欲的に働いています。

面接では自分の情熱が伝わったと感じています。転職時には「在職中に次のステップを決める」と「転職後は最低3年は続ける」という自分ルールを設けました。この覚悟があったからこそ、スムーズな転職ができ、今ではその選択を誇りに思っています。

新卒3ヶ月で退職した人の失敗例

失敗例1: 短期離職を繰り返すパターン

新卒で入社した会社を3ヶ月で辞め、その後も短期間で職を変えることが続いています。最初の職場ではやりたいことを追求しようと退職しましたが、次の職場も期待と異なりすぐに辞めてしまいました。

この繰り返しで「自分の望むキャリアは何か」という視点が曖昧になり、自己否定感も増しています。夢だった職業に就いても、現実のギャップに直面すると、また退職を考えがちです。このままではキャリアを築くことが困難になると感じています。

失敗例2: 退職後の方向性が見えないままのフリーター生活

新卒での就職後、3ヶ月で退職し、その後はフリーターとして生活しています。初めの退職は自己中心的な理由が大きく、その後のキャリアが定まらずにいます。

勤務時間や生活リズムのギャップに耐えられず、短期間で退職。しかし、その後も明確な職業意識を持てずにいるため、就職活動がなかなか前に進みません。現在も自分に合う職業や企業が見つからず、不安と迷いが日々増しています。

このように、新卒3ヶ月での退職は場合によってはその後のキャリアに大きな影響を及ぼします。成功例からは深い自己分析と明確な目標設定が成功の鍵であることが見て取れます。一方、失敗例では見切り発車での退職や浅はかな判断が後悔につながってるのがみえるでしょう。

退職を考える際には、自己分析を深め、長期的なキャリアプランを考慮することが重要です。そして、どんな状況でも冷静に、そして自分自身に正直に行動することが、後悔のない選択をするためのポイントとなります。

入社3ヶ月で退職することのデメリット

新卒でも中途採用でも、入社して3ヶ月での退職は短期離職としてのネガティブなイメージが強いです。イメージ以外にも入社3ヶ月で退職するという選択がもたらす他のデメリットも存在します。

ここでは、入社3ヶ月で退職する場合の主なデメリットを4つ紹介します。

転職が困難になる可能性がある

新卒3ヶ月は第二新卒として転職しやすい時期と言われますが、転職市場での評価が下がるリスクも考慮する必要があります。

率直に言って、このようなケースでは何を始めても中途半端に終わるか責任感が欠けていると見なされがちで、「この人が来ても、すぐに辞めるのでは？」と雇用側に疑念を抱かれることが多いです。

社会人としては、どんな状況であっても、自ら決めた道を責任を持って最後まで歩むことが求められます。学生気分を引きずっていると、協働を望む声は得られず、転職が難しくなるでしょう。

選択肢が狭まる

第二新卒の立場で転職を考えた場合、中途採用と比べて有利な点がありますが、新卒に比べると圧倒的に選択肢は減少します。

若さはあるものの、中途として扱われるため、新卒時に比べ選択の幅は狭まるでしょう。特に大手企業や人気企業は新卒採用を重視しており、中途枠が少ないか、難易度が高いのが実情です。

さらに、第二新卒の求人には「社会人経験1年以上」という条件が設けられていることも多く、新卒3ヶ月では市場での評価が低く将来のキャリア選択肢が限られてしまいます。

同じ悩みを繰り返しやすい

1年目以内に転職を考える原因は、どの職業にも共通する問題である可能性が高いです。

仕事は、徐々に慣れ、成果が出始め、周囲からの評価や顧客からの感謝を通じてやりがいを感じるようになります。このプロセスを理解せずに、一時的な不満から転職を選ぶと、また同じ不満を抱え、転職の難易度が高まる負のスパイラルに陥ることになるでしょう。

失業手当を受け取れない

3ヶ月での退職では、基本的に失業保険の給付を受けることができません。

ハローワークの給付要件によれば、雇用保険に加入していても、失業給付金は最低1年以上の勤務が必要になります。ただし、会社の倒産や解雇など会社都合で退職した場合は、勤続1年未満でも給付金を受け取ることが可能です。

総じて、新卒や中途で入社して3ヶ月での退職は多くのデメリットを伴います。慎重に次のステップを考え、じっくりと自己分析を行ってください。

入社3ヶ月で退職するメリット

多くは新卒3ヶ月での退職を推奨していませんが、この決断にはいくつかのメリットも存在します。

ストレスや不満からの解放

「仕事を辞めたい…」と日々抱えるストレスや不満を解消するためには、現在の職を離れることが一つの解決策です。ストレスの多い環境で無理に働き続けることは、モチベーションの低下や成果の出にくい状況を招きます。

反対に、ストレスが少なく自分に合った職場ではやる気を持って取り組むことができ、仕事の成果や充実感を得やすくなるでしょう。特に、プレッシャーを感じやすい人が営業職から事務職に変わることで、より自分の能力を発揮しやすいです。

新しい職場では新たな人との出会いや自分の適性に合った職に出会う機会も増え、新たな発見があるかもしれません。

無駄な時間を避ける

新卒3ヶ月での退職は時間を無駄にしないという面では大きなメリットです。20代の過ごし方は、その後のキャリアに大きな影響を与え、選択肢を大きく左右します。

キャリアは「経験×年齢」でほぼ決まるため、20代を漫然と過ごすと、30代になってからの挑戦が困難になることがあります。退職の意思決定をしたならば、その選択を正解に導く方法を考えることが重要です。

第二新卒としての市場価値

新卒3ヶ月は第二新卒として転職市場に出ることが可能であり、これは転職においてある程度の利点をもたらします。人材不足に悩む企業にとって、若さと柔軟性、そして最低限のビジネスマナーを備えている点が魅力となるでしょう。

そのため、第二新卒として、新卒時に学んだビジネスマナーを面接で生かすことができれば転職市場で有利に働きます。

未経験分野へのチャレンジ

第二新卒の採用はポテンシャルを重視しており、未経験の分野にも挑戦しやすくなっています。一方、中途市場では具体的なスキルや実績が求められるため、未経験からの業界変更は難しくなりがちです。

新卒3ヶ月で仕事を辞めることで、第二新卒として新たな業種に挑戦しやすくなり、特に高学歴の場合、未経験でも挑戦可能な求人が多くなります。

新卒・中途入社3ヶ月で転職を成功させるためのポイント8選

これまで、入社3ヶ月での職を離れることのメリットとデメリットをお伝えしてきました。ここからは、入社わずか3ヶ月で職を離れ、転職を成功させるための具体的なポイントについて詳しく解説していきます。

退職の理由をはっきりさせる

一方で、辞めたい理由が自分でコントロール可能なものであれば、転職せずに部署変更や考え方の変更で問題が解決するかもしれません。人間関係で悩んでいるなら、部署を変えたり、仕事に対するマインドを変えることで、転職しなくても多くの問題が解決することがあります。

「辞めたい」と考えるだけでなく、「自分でどうにかできることは何か」を考えましょう。

自己分析と企業分析を徹底する

新卒3ヶ月で仕事を辞めると、「またすぐに辞めるのでは」と企業から疑われることがあります。そのため、自己分析と企業研究を行うことが非常に重要です。

まずは自己分析を通じて、自分の適性や強みを把握し、それを活かせる企業を探しましょう。また、自己分析を行うことで、本当に転職が必要か、今の職場で問題を解決できるかがはっきりします。

自己分析と企業分析をしっかり行うことで、入社後のミスマッチを減らし、転職後の「こんなはずでは…」というギャップを避けられます。多くの場合、入社3ヶ月で辞めたいと感じる人は、入社前の自己分析や企業分析が不十分で、魅力的に感じた企業を選んでしまっているのです。

キャリアコーチングで相談する

新卒3ヶ月での転職はポテンシャル採用の側面が強いです。企業は即戦力を求めているわけではなく、将来的に活躍してもらいたいと考えています。特に「前職で何を学んだか」や「どう改善していくか」かを重要視してるのです。

前職を辞めた理由や今後何をしたいかは、面接で特に注目されるポイントになります。答えに自信がない場合は、しっかりと自分の気持ちを整理する時間を取りましょう。

真剣に自己分析をしていれば、短期間での退職は避けられたはずです。次の転職では、自分だけでなく第三者とも自己分析を行うことをおすすめします。

在職中に転職活動を進める

新卒3ヶ月で転職を考えるなら在職中に活動を進めることを推奨します。退職後に活動を始めると、無職期間ができ、収入が途絶えるリスクがあります。

すぐに転職先が決まれば問題ありませんが、長引く場合は空白期間ができてしまうでしょう。現職で働きつつ転職活動をするのは大変ですが、“とりあえず辞める”のは避けてください。

ただし、現職が忙しすぎる場合は退職後の活動も検討しましょう。

転職エージェントを活用する

新卒3ヶ月で成功したいなら、転職エージェントの利用も一考です。エージェントは業界や企業の深い情報を提供し、転職後のミスマッチを減らします。

ただし、エージェントは転職を前提としているため、未確定なキャリアプランで利用すると、「目の前の求人に飛びついて後悔する」リスクがあります。キャリアビジョンが明確な場合のみ、エージェントを活用しましょう。

大手や人気企業に固執せず視野を広げる

大手や人気企業だけにこだわると転職活動が難しくなるでしょう。大手は新卒採用を重視し、中途の枠が限られています。しかし、大手以外にも環境が整った企業は多いです。

「将来どうなりたいか」そして「何をしたいか」を明確にし、必要なスキルを身につけられる場所を選ぶのがベストです。

就活と同じ感覚で進めない

就活と同じ感覚で転職活動を進めると、中途市場での評価は厳しくなります。就活ではアルバイトや部活の経験が役立つこともありますが、転職では具体的な業務経験が求められるのです。

転職では、自ら情報収集や活動を進める必要があります。就活とは異なることを理解し、転職を進めてください。

退職理由をポジティブに伝える

転職の理由を伝える際には、「やりたい仕事が違った」などネガティブな理由を避け、ポジティブに伝えましょう。企業は反省し、前向きに改善できる人を求めています。

辞めた理由に環境要因があることは理解されていますが、それを他責にせず、反省を伝え、同じことを繰り返さないための考えを伝えることが、評価されるきっかけになるでしょう。退職理由は基本的に正直に伝えることが大切です。

新卒3ヶ月で職を退職する手順

新卒で入社して3ヶ月が経ち、会社を辞めようと考えているけれど、具体的にどう進めるべきか迷っている方は、以下のステップを参考にしてください。

1.退職の相談を行う

退職を決意したら、まずは退職についての相談から始めましょう。

可能な限り、上司と直接対面で話すための日時を探し、アポイントメントを取ることが大切です。業務時間内で時間が取れない場合は、業務後に時間を設けてもらえるかを打診してください。

2.退職届の提出

退職交渉が無事に進んだら、次は退職届の提出です。

退職届は退職が正式に決まった後に提出します。この時、提出する相手は直属の上司が一般的です。

3.退職の挨拶メール送信

退職届が提出できたら、次に退職の挨拶メールを送りましょう。

このメールは、最終出社日に全社員に向けて送ることが多いです。退職の挨拶メールを必ず送らなければならないわけではありませんが、マナーとして送るべきでしょう。

営業職など、外部との連絡が多い職種では、退職を外部の関係者にも伝えることもあります。

新卒3ヶ月で転職した後に気をつけること

新卒3ヶ月で転職した方が再度短期離職してしまうと、キャリアに傷がつき、さらに入れる会社が限られてしまいます。

先ほどもお伝えしたように、新卒で辞めたいと思ってしまうのは「仕事は楽しいもの」「やりがいを感じられる」と仕事に期待しすぎてしまっていることが原因の可能性があります。そのため、仕事＝「他の人がやりたくないことを代わりにおこなうこと」でお金をもらえるものという認識を持つことで、辞めたいと感じることなく仕事に割り切って取り組めるようになるでしょう。

新卒はどうしても新しい環境へのストレスを感じやすく、それが原因で辞めたいとか仕事に行きたくないと感じてしまう可能性があるので、しっかりと職場の人とコミュニケーションを取ったり、同僚や先輩を頼ることで働きやすい職場を自ら作り出すことができます。

また、初めておこなう仕事や慣れていないことなので、失敗してしまうことは当たり前です。そのため、失敗をしてしまったからと落ち込むのではなく、失敗の数が多いほど、仕事の引き出しも増えているということなので、新卒のみなさんは失敗を恐れずに何事にも挑戦していけるといいでしょう。

新卒3ヶ月で仕事を辞めたいあなたへ

ここまで、新卒3ヶ月で仕事を辞めてもいいのか、続けた方がいいのかなど解説してきましたが、本当に3ヶ月で辞めて転職がうまくいく自信がなかったり、不安を感じたりしていませんか？「まだ入社しても3ヶ月しか経ってないけど、早く仕事辞めたいです…」「3ヶ月で辞めても転職できるのですか？」という悩みを持っている方は多くいます。

繰り返しになりますが、入社3ヶ月で仕事を辞めるべきではない理由は、1年目以内に辞めてしまうと「うちに入ってもすぐに辞めてしまいそう」と思われるからです。

また、新卒3ヶ月の人に関しては基本的なビジネスマナーが身についていないことから、第二新卒としても評価されない場合があるためです。

そのような方は、転職する前に自己分析と企業研究をしっかりとおこなうべきです。

これができていないと、大手企業や人気企業などの一見魅力的な求人に惹かれて、なんとなくの気持ちで転職してしまい「こんなはずじゃなかったのに…」「思っていたのと違う！」とミスマッチを繰り返してしまいます。

1人ではちゃんと自己分析できているか不安な方や、自分にはどこが合っているかわからないという方は、キャリアコーチングサービスに相談してみるのがおすすめです。

キャリアコーチングでは、専任のコーチとマンツーマンで面談の中で、短期離職のリスクはわかっているけれど辞めたい原因を明確にして、それに対して解決策を一緒に考えることができます。

新卒3ヶ月で仕事を辞めたい人によくある質問

新卒3ヶ月で辞めてもいいのか

質問：新卒3ヶ月で仕事を辞めるのはダメでしょうか？

回答：新卒3ヶ月で辞めるのが一概にダメとはいえませんが、おすすめはできません。基本的に新卒3ヶ月で辞めると、その後の転職が厳しくなってしまったり、転職しても同じような理由で短期離職を繰り返しやすくなってしまうケースが多いためです。ただ、ブラック企業に入ってしまい、パワハラや過剰な残業時間などで心身がすり減ってしまっている場合は辞めた方がいいでしょう。

新卒3ヶ月でも転職できるかどうか

質問：もし新卒3ヶ月で仕事を辞めたとして転職できるんでしょうか。

回答：新卒3ヶ月でも転職は可能です。なぜなら就職して3年以内であれば、第二新卒として扱ってもらえるため、転職しやすくなる可能性があるためです。

ただ、1年以内に辞めている場合だけ、第二新卒として評価されなくなってしまうことがあります。というのも、すぐに辞めそうと思われてしまったり、基本的なビジネススキルがついていないなら新卒と変わらないという理由で選ばれにくくなってしまうのです。そのため、3ヶ月で辞めたいと思っても、1年間は頑張って今の会社で働き、ビジネススキルや経験を積んでおくといいでしょう。

新卒3ヶ月で転職を成功させる方法

質問：新卒3ヶ月で転職を成功させるにはどうしたらいいですか？

回答：新卒3ヶ月で仕事を辞めた人が転職を成功させるには、自己分析と企業研究をしっかりと行うことが大切です。新卒で入社した会社で辞めたいと感じてしまうということは、きちんと自分の適性や強みを整理できていなかったことと、それを踏まえてあなたに合った会社を見つけることができていなかったことが原因である可能性が高いと思われます。

そのため、1人で自己分析や企業研究がうまくいく自信がないという人は、キャリアコーチングなどのキャリアのプロに一度相談してみると、あなたの軸が見つかるのでおすすめします。