薬剤師の年収ランキングを詳しく解説！1000万円を目指す方法もご紹介

働く上で、自分の給与が高いのか低いのかは気になるところです。
この記事では、薬剤師の平均年収と職場別の違いを詳しく見ていきます。

【職場別】薬剤師の年収ランキング

2020年に厚生労働省が公表したデータによると、薬剤師の平均年収は561.7万円で、2019年の543.7万円から3年で約20万円の増加が見られ、薬剤師の年収は4年連続で上昇しています。

薬剤師が働く場はさまざまですが、今回は4つの主要な職場を比較します。

製薬会社	956万円
ドラッグストア	557万円
調剤薬局	481万円
病院	416万円

製薬企業で働く薬剤師が最も高い年収を得ていることが確認されました。

製薬企業における薬剤師は、営業のMR（Medical Representatives）や新薬開発の研究開発職など、役割に応じてパフォーマンスベースのインセンティブが支払われることが、平均年収の向上に寄与しています。

ドラッグストアの薬剤師も、年収が比較的高い傾向にあります。

調剤室を設けたドラッグストアが増えていることや、薬剤師の不足が年収上昇の一因となっています。

調剤薬局の場合、拘束時間が比較的短く、週末が休みのことが多いため、プライベートの時間を確保しやすいですが、その反面、企業やドラッグストアに比べて年収は低めです。

病院で働く薬剤師は、ポストが限られているため、年収が最も低い傾向にあります。

薬局長になれば状況は変わりますが、一般的には薬局長は少数です。

病院では、医師や看護師と協力して医療チームの一員として働くため、多くの薬剤師がやりがいを求めています。

【職種別】薬剤師の高収入企業ランキング

「ドラッグストア」「調剤薬局」「病院」「製薬会社」のカテゴリで、薬剤師の年収ランキングを展開します。

各カテゴリの平均年収は、2021年2月の転職口コミサイト「ライトハウス」のデータに基づいています。

【ドラッグストア】薬剤師の年収ランキング

ドラッグストアで働く薬剤師の平均年収は557万円とされていますが、企業によっては大きな違いが見られます。ここではドラッグストア別の年収ランキングを示します。

クスリのアオキがトップで、2位のクリエイトSDホールディングスとは50万円以上の差があります。
クスリのアオキの高い平均年収は、固定残業制度が影響しているとされています。

この制度では、店舗の忙しさに関わらず一定の残業が必要であり、これが他社よりも長い労働時間となり、結果として年収が上昇しています。

【調剤薬局】薬剤師の年収ランキング

ここでは調剤薬局での薬剤師の年収について見ていきます。調剤薬局の薬剤師の平均年収は481万円ですが、エリアマネージャーになると650万円から750万円に跳ね上がることがあります。

トップのメディカルシステムネットワークは平均年収700万円で、調剤薬局の平均を大きく上回っています。

この会社の売上は2018年の1,691億円から2020年には3,367億円へと約2倍に増加し、経営状態の良好さが給与に反映されていると見られます。

【病院】薬剤師の年収ランキング

今度は病院で働く薬剤師の年収ランキングを紹介します。病院の薬剤師の平均年収は417万円です。

社会保険関連法人や公立病院の薬剤師が高年収傾向にありますが、職場によって勤務形態が異なり、比較が難しい場合もあります。
また、医療チームの一員として働くやりがいを重視する人にとっては魅力的な選択肢となり得ます。

【製薬会社】薬剤師の年収ランキング

薬剤師の中で最も平均年収が高い製薬会社のランキングをお届けします。

製薬業界の平均年収は958万円に達しており、このリストにあるどの企業もドラッグストアや調剤薬局、病院よりも年収が高くなっています。

これは、業績に応じたインセンティブが年収を押し上げる要因となっています。

【都道府県別】薬剤師の年収ランキング

地域によって異なる薬剤師の年収は、静岡県がトップで長崎県が最も低く、その差は約300万円です。

ランキング	都道府県	平均年収
１	静岡県	699万円
２	長野県	690万円
３	高知県	643万円
４	島根県	626万円
５	愛知県	622万円
６	青森県	620万円
７	秋田県	619万円
８	宮城県	610万円
９	三重県	601万円
10	山形県	595万円
11	神奈川県	583万円
12	茨城県	581万円
13	広島県	571万円
14	宮崎県	570万円
15	北海道	566万円
16	福井県	566万円
17	滋賀県	564万円
18	和歌山県	563万円

薬剤師の全国平均年収は561万円で、ここに挙げた地域はそれを超えています。

ランキング	都道府県	平均年収
19	大阪府	559万円
20	東京都	554万円
21	香川県	548万円
22	山口県	539万円
23	大分県	538万円
24	千葉県	537万円
25	鹿児島県	537万円
26	熊本県	537万円
27	富山県	536万円
28	福岡県	531万円
29	沖縄県	530万円
30	岡山県	529万円
31	兵庫県	527万円
32	京都府	527万円
33	鳥取県	525万円
34	佐賀県	523万円
35	栃木県	521万円
36	埼玉県	521万円
37	山梨県	512万円
38	奈良県	507万円
39	岐阜県	503万円
40	石川県	495万円
41	岩手県	494万円
42	福島県	489万円
43	群馬県	483万円
44	愛媛県	464万円
45	新潟県	447万円
46	徳島県	444万円
47	長崎県	428万円

薬剤師の給与について、都市部より地方が高いという傾向が見られます。
例えば、埼玉県は都市部のベッドタウンとして知られていますが、36位に位置します。

都市部が給与が高いと一般に考えられがちですが、薬剤師に限っては地方の方が給与水準が高い結果が出ています。
都市部には薬学部が多く、その多くの卒業生がそのまま都市部で就職するため、薬剤師の供給が多くなっています。
一方、地方では薬剤師が不足しており、薬学部が少ないため、地方への移住が少ないことも高い年収の一因とされます。

【薬剤師におすすめの転職エージェント】

【医療職種別】年収ランキング

厚生労働省が発表した賃金構造基本統計調査によると、医療職種別の年収は以下の通りです。
医療職種には医師、看護師、技術士、理学療法士、薬剤師が含まれます。

ランキング	職業	平均年収
１	医師	1,169万円
２	薬剤師	561万円
３	診療放射技術士	507万円
４	看護師	448万円
５	理学療法士	405万円

医師に必要な6年制の大学教育と比べると低いですが、他の医療職種と比較してみると、薬剤師の年収は高めです。
2年間の学費を考慮しても、他の職種に比べて生涯の年収は高いと言えます。

薬剤師が年収1000万を達成するための3つの方法

これまで様々な視点から薬剤師の年収を比較してきました。
平均年収と比べ、自分の年収が低いと感じる方も多いでしょう。
そうした方々へ、年収を向上させて1000万円を目指す戦略をご紹介します。

現職で昇給・昇格を目指す

現在の職場で昇給や昇格を狙うのが、最初の手段です。
ドラッグストアや調剤薬局では、管理薬剤師やエリアマネージャーに昇進することが可能ですし、病院では薬局長への昇進も望めます。

ただし、病院の薬局長のポストは限られており、すでに埋まっていることも多いため、昇格は容易ではありません。
そのため、現職で着実に年収を上げることも一つの方法ですが、限界がある場合、30代や40代になっても年収向上が難しいこともあり得ます。

資格を取得して手当をもらう

資格を取得して年収アップを目指すのも一つの方法です。
たとえば、「認定薬剤師」や「専門薬剤師」などの資格が考えられます。

具体的には、研修認定薬剤師や在宅療養支援認定薬剤師など、専門的な資格を取得することが含まれます。
資格取得には時間とコストがかかりますが、取得後は資格手当が支給され、年収が向上する可能性があります。
ただし、資格手当がない職場も存在するため、慎重に検討する必要があります。

給与の高い職場に転職する

最終手段として、給与の高い職場への転職があります。
短期間での年収アップを実現するためには、転職が最も現実的な選択かもしれません。

ただし、転職は大きな決断であり、在職中に転職活動を行うのは時間的にも労力的にも大きな負担となります。
選考書類の作成や面接準備など、転職活動には様々な準備が必要です。

【薬剤師におすすめの転職エージェント】

自分の収入と市場価値を把握する方法

「自分の現在の年収がスキルや経験に適当か」「転職によりどれくらい収入が増えるか」といった疑問を持つ方は少なくないでしょう。

年収の市場価値を調べる手段として、転職エージェントを活用する方法が推奨されます。
転職エージェントなら、豊富な実績に基づき、あなたの能力や経歴を公平に評価し、適切な求人を紹介してくれます。

どんな年収レンジのオファーがあるのかを確認することで、自分の市場価値や収入レベルが見えてきます。
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